Nicolas's History


フランス・オーベルニュの裕福な商人の家庭に、 1750年代に生まれる。パリの大学に在学中、 バイオリンに目覚め、モーツァルト本人にも教わったが、 バイオリニストになる意思表示をした途端、父親に田舎へ 連れ戻されてしまう。そんな時、ウルフキラー・レスタト に出会う。二人はすぐ意気投合し(恋に落ちた、とも言ふ…)、 パリへ逃げることに。

パリでは、ニコラはレスと同じ劇場のオーケストラで演奏し、 彼なりの成功を手にするが、心の不満は募って行く。 そんな中、レスがある夜ガラスの割れる音と叫び声と共に 姿を消してしまう。数日後、弁護士を通しての連絡はあったものの、 心配するニッキーには会ってくれない。傷ついたものの、 どうも様子がおかしい、と感じるニコラ。レスはついに劇場で 姿を現わすが、彼が化け物になってしまったことに、ニコラは気づく。 ここからニコラはどんどん狂気へと落ちて行く。

レスと対立してるアルマンに 襲われたニッキーは、 les Innocents 墓地の下、「闇の子供たち」に監禁されてしまうが、 怒り慌ててかけつけたレスに救助される。ニッキーは 弱ってはいたけれど、そのまま生きられるはずだった。 しかしレスは我慢出来ず、ガブリエル の忠告も無視して、ニコラを吸血鬼にしてしまう。

吸血鬼となったニコラは半狂状態で、喋ることもなく、 ほとんど動こうともしない。レスが彼を劇場に連れて行き バイオリンを持たせると、突然解き放たれたように 絶望のしらべを奏で始める。これで一応我を取り戻した ようなものの、自分の実態を理解すると同時に レスへの憎しみがとてつもなく募ってしまう。 レスは哀しみながらも、自分がいても仕方がないことを 認めざるを得ない。ニッキーが求めるまま劇場を彼に引き渡し、 行き場のなくなっていたアルマンと彼の旧カブンのバンパイヤ達に ニッキーの面倒を見るよう頼んで、レスはパリを去った。

レスなき後、ニッキーは Theatre des Vampires のために脚本を書き、曲を作り、自らも演奏した。 しかし決して正気には戻らず、殺しに関しても、 人間達に正体がばれても構わないという態度あらわで 不注意極まりなく、劇団の仲間(主にアルマン)の世話なし ではもっと早くに死んでいただろうと思わせる。 一時はあまりのことにアルマンに手を切られてしまうが、 ひどく苦しんだあとまたくっつけてもらったらしい (^_^;)。 しかし狂気の中でも限度があったらしく、ついに1788年頃、 バンパイヤ劇場の仲間が見守る中、炎の中へ身を投じる。


Updated June 17, 1997